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米田和夫詩集 緒方利雄詩集   (その1) [評論 等]





 米田和夫詩集 緒方利雄詩集



 一定の紙幅の中で詩書を論評するには、お

よそ二つの方法があるだろう。一つは、数多

くの詩書を能う限り幅広くとり上げる方法で

あるが、この場合には、個々の詩書に関する

物言いはいきおい概括的にならざるを得な

い。他の一つは、評者が自分の判断に基づい

て選択し、対象とする詩書をしぼった上でで

きるだけ詳しく論評する方法である。私は後

者の方法に従うことにしている。そうするに

ついては私なりの考えがあってのことなのだ

が、しかし論評の対象としなかった数多くの

詩書を思うと私の心は痛む。せめて私信の形

ででも感想を述べるのが至当と思いながら、

それも実行していない。送ってもらった詩書

をできるだけ丹念に読むことが、私に出来得

る最小限の返礼である。この場をかりて月々

詩書を送ってくれる人々に私は感謝する。











以下、その2へ続きます。

 「詩学」 1969(S44)年 6月号より




タグ:詩書 丹念 私信
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