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三つの詩集  (その1) [評論 等]





   三つの詩集



 今月からこの欄を私が担当することになっ

た。詩に関する私の知識は貧しく、私の視野

は狭い。体系的な詩論というものを持ち合せ

ていないために、いきおい私の物言いは一面

的になり、多くの誤ちを犯すにちがいない。

そうであっても私は、自分に即して物を言う

より術はない。もう一つ、他人の作品批評を

しながら常に感じることは、自分の「言」と

「行」との不一致ということである。私もま

た詩を書く者である以上、いかなる揚言をし

ようと絶えず心に返ってくるものがある。

「それでは自分は(自分の作品は)どうなの

か?」という反問である。私は激しい羞恥の

中にうずくまるよりほかはない。ともあれ、

批評の対象となった当の詩人やその他の人々

が、私の発言を批判してくれるならば幸いで

ある。それらを扶けとして私は学んでいきた

いと思う。











 この欄は詩書批判のことです。(管理人注)

以下、その2へ続きます。

 「詩学」1968年 11月号



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