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詩学図書室より


   詩学図書室より


町のノオト

笹原常与詩集。国文社刊。二00円。

著者は詩学研究会を経て、「貘」

同人となり、早くからその才能を

高く評価されていた。その期待の

うちにこの第一詩集が出たわけで

ある。「黒人霊歌」「深夜叢書」

など記憶に残っている作品が収め

られている。彼の詩の特徴は、彼

の孤独感の痛みが、彼自身を超え

て全世界に対応している点にあ

る。だから彼は、「なにもかもち

がう と 空の青さの中で あぶ

なそうな平衡を支えながら云うの

だ」と書かなくてはならない。





  

   「詩学」 S33年 12月号





 先生にお見せした時、「こんなの書いてくださってたんですね」とおっしゃってました。






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